介護認定をブラックボックスにしないために

6月21日、介護の崩壊をさせない実行委員会主催の服部万里子さんによる講演会「介護認定はブラックボックス?」がオンラインで開催されました。

私たちはこれまで介護保険制度については改定の度に課題を見つけ制度を学び、意見を出してきましたが、現場からは介護認定に対して実態に合っていない、審査が見えない等と声が上がっており、これを受けての学習会です。

 

要介護認定の進め方はコンピューターによる一次判定、74項目の訪問調査、主治医の意見書を入れて介護認定審査会で判定されます。介護の判定には「介護の手間」が大きな判断理由となり、この基準は全国で統一のものです。

まず訪問調査員が聞き取りし記載しますが、細かい項目を見ていく中で日常生活を多角的にチェックし、介護を必要としている人の実際の姿が浮かび上がってきます。訪問調査員は統一基準で判断が出来るように訓練されています。そして介護認定審査会ではこの結果を主治医の意見書から確認し一次判定となります。そして二次判定は介護の手間を審査し、要支援2と要介護1の振り分けなどを行い、最後に認定有効期間や意見の付記などを行います。

認定までの流れは理解出来ましたが、実際の問題として認定を受ける本人の状態をいかに正確に記録に残せるかが重要です。特に認定審査の対象者は85歳以上が半数以上であり、1人世帯、老々世帯が増えている現状で、生活状況を伝えることが困難なケースも少なくありません。出来る限り具体的に、どれほど手間がかかるかを伝えることが適切な介護につながるわけです。また審査の結果の介護度に対して不服申請も出来ますが、半年程度の時間がかかるため区分変更申請をするほうが現実的です。ここで重要なのは対象者の生活全般を把握しているケアマネが訪問調査の場に同席し、現状をきめ細かく伝える必要がありますが、自治体によってはケアマネの同席を認めていないところあるのは課題であり、今後調査していきたいと考えます。当事者の状況を家族・ヘルパー・ケアマネが連携して調査員が記録できるような内容を伝えることが、介護認定のブラックボックスへの対抗策となります。