地域の声①~コロナ感染の不安の中での外出支援

私は、ワーカーズコレクティブで運営している福祉有償運送の事業所のメンバーです。

福祉有償運送とは、NPO等が自家用自動車を使用して、身体障害者要介護者の移送を行う、「自家用有償旅客運送」の一つです。

営利とは認められない範囲の対価(ご利用者の料金は概ねタクシー料金の二分の一)によって自家用自動車を使用して会員に対して行う移動(輸送)サービス事業のことをいいます。

今般、厚労省はコロナ禍によって経費が増大しているすべての介護サービスを対象に、助成金を設定しましたが、私たちのようなNPOはその対象に含まれてはおりません。

前述のように、福祉有償運送サービスの利用者は、公共交通での移動が一人では困難で介護を要する方です。慢性疾患の方も多く、通院でのご利用は減るどころか増えている状況です。車内の消毒のための費用やマスクの購入代などコロナに関する支出も当然増えています。

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過日こんな例がありました。出発の際には微熱だった利用者を乗せ、A病院に到着しました。再度検温すると38度に上がっていたため、A病院では「発熱外来で検査を受けて結果が出てから来てほしい」と言われてしまったのです。発熱外来のS病院へは連絡をとってくれ、「今すぐに行ってください」とあれよあれよの展開になりました。自分の中で、発熱外来へ付き添いで行くことの是非がぐるぐる渦巻きましたが、「行くしかない」との覚悟でS病院へ向け車を走らせました。

S病院に到着はしましたが、当時は発熱外来の表示もなく、取り敢えず病院へ入ると、ここではなく、クリニックの方だといわれ、クリニックへ行くと、入り口が違うといわれ、外回りで奥のそのまた奥の入り口へ案内されました。

院内に入ると、「ご家族でない人は付き添いが出来ない」と言われましたが、幸いA病院でご家族の方と合流でき、ご家族とS病院へ移動したので、バトンタッチすることが出来ました。

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少し冷静になると、いろいろなことに気付きました。まず、発熱外来は、右往左往しなくて済むようにきちんと明示されるべきです。そして、微熱の方でも急変し、コロナの可能性もあるので、事業所として今後、依頼を受ける際の対策が必要だということ。また、車内の消毒や換気を今以上に行うこと等々です。

また、一番心配したのは、もし、利用者がコロナだった場合、私も当然濃厚接触者になってしまうことの恐怖と不安が頭をよぎりました。幸い、翌日、陰性との報告を受け安堵しました。私一人が感染しても、事業に及ぼす影響は大きく、本当に安堵しました。

当事業所の利用者は、コロナ禍で、お楽しみの外出は減っています。しかし、利用者のほとんどの方が高齢で、慢性疾患を抱えそのための通院が必要な方です。コロナ禍ですが事業時間、回数は増加しており、ニーズの高さを実感しています。リスクを負いながら、サービスを提供している事業所もあることを行政に知って欲しいです。(y)