気候変動について・・・求められるのは社会を変えること

気候ネットワーク国際ディレクター CANJapan代表の平田仁子さんのお話を伺いました。(Zoom利用)

まず、全体的なところでは地球は確実に温暖化が進んでおり、この気候変動により干ばつ、森林火災、北極での火災の発生など災害が広がっています。加えて災害や紛争で人の移動が広がり不安定な社会情勢を作っています。気温は上昇を続け今後1.5~2℃の上昇は私たちが生きていく事が難しくなると言い、バケツにたとえると今後10年で一杯になる=限界となるそうです。2050年までにはCO2の排出量をゼロにする宣言を出した国は多い中で、先進国と言われる日本がこれから宣言するとは、恥ずかしながら遅れていますが、世界の流れになんとか乗ろうとしています。2℃の上昇を止める目標の達成には今より3倍、1.5℃には5倍の努力が必要だとUNEP(国連環境計画)排出ギャップレポートに示されています。

さて日本の現状といえば、電源構成の2030年の見通しにおいて石炭26%、再生可能23%、LNG27%、原発21%、石油3%となっていて、福島原発事故前10年間平均と大きく変わっているどころか、石炭は増加予想です。先頃国は非効率石炭火力発電所の休廃止を方針化しましたが対象は古いものであり設備容量では2割減でしかなく、新しいものは今後も稼働を続けるそうです。CO2の最大排出部門は発電部門です。

東京湾の千葉側での火力発電所の建設には反対運動が功を奏したようですが、神奈川には横須賀での大型火力発電所が2023年度には稼働予定といいます。ここでのCO2の排出量は日本のエネルギー起源CO2の0.64%、神奈川県のCO2排出量の約1割です。年間180万世帯分のCO2 排出量は地域の脱炭素化社会に向けての地道な活動を踏みにじるものと感じます。

これからの問題を考えていくときに重要な事は、産業構造を変えて行くことであり、これまでの重厚長大な歴史ある産業に関わっていた人達の新たな雇用先を作り、その為には新たな産業への支援体制を整える事が重要だといいます。確かに、これまでの働きの場を否定するだけではなく、当事者の生活の保障や教育は必須政策です。とは言え、脱CO2 社会についての理念はわかっても、具体的な日々の生活で何が出来るかは微力すぎて全体へつなげる事が困難と感じます。しかし国の方向性を決めるのは政治です。私たちの生活が政治に繋がっている手段を使ってこの困難な課題へ取り組みを進めていく事は可能です。