プラスチックによる海洋汚染について学ぶ

9月21日、「海の環境問題 気候変動とプラスチック汚染」と題して、厚木市文化会館で武本匡弘さんの講演会が開催されました。武本さんはプロのダイバーとして世界の海に潜る傍ら環境活動家として幅広く活活動されています。

前半は気候変動について、データを示しながら分かり易くお話されました。

後半はプラスチックの海洋汚染について、ご自身の体験と結びつけて興味深いお話でした。日本から赤道に向けて毎年船を走らせる中で、陸地から離れているところにペットボトルが浮いている事実。赤道付近には太平洋のごみが集まっていると言うこと。また、JAMSTECに参加した海洋調査では、海水中に網を入れて海水中の異物を調査している中で、マイクロプラスチックが必ず含まれている事、等々プラスチックの海洋汚染の状況がわかりました。

ペットボトルの本体は海の中で波にもまれ、紫外線を受けて細かく分解していくが、キャップは強固に作られているために分解されること無く太平洋の島の海岸に寄せ集められ、砂地深く堆積していると言います。またプラスチックの加工に使われている可塑剤等の化学物質による環境ホルモン汚染も問題です。

私たちが何気なく使い捨てているものが、遙か遠くで生物への影響を及ぼしていることを我が事として捉えなければなりません。こんな事はすでに20年以上前から指摘されてきましたが、解決されるどころではありません。一昨年鎌倉の海岸に打ち上がられた鯨の胃袋からたくさんのビニル袋が出てきた事は忘れることは出来ません。

環境についての発言は社会で容認されてきつつありますが、言いにくいことをはっきり言うことはとかくまだ‘変わった人’と言われることもあります。しかし、言い続ける事、活動を続ける事こそが社会を変えることであり、まず現状をしっかり知って欲しい、知ることは希望である、と武本さんは結ばれました。

現在レジ袋が有料化されマイバッグと使う人が主流となってきました。次は使い捨てのペットボトルからマイボトルの使用を常識とし、出来るだけプラスチックフリーの生活にシフトしていく事です。特に子ども達への環境教育を深めていく事、そこに多様な環境面での市民活動の知恵と工夫も取り入れて行くべきと考えます。市民の意識は高まっていると感じますが、製造元の利益の優先でなく、経済活動が‘環境第一’へとシフトしない限り、市民の意識だけでは社会は変わりません。