厚木市立保育所の将来は?

2012年4月19日 12時52分 | カテゴリー: 活動報告

民営化に向けて

現在厚木市では市立保育所の在り方検討委員会が組織され、6園ある公立保育所の今後について意見が交わされています。4月18日には第3回の委員会が開催されました。

厚木市の公立保育所の課題は、①施設の老朽化、②職員(保育士)の臨時職員の増大、③障害児の増加への対応、です。
施設について、例えば「もみじ保育園」は昭和49年建設でありすでに38年が経過しており、他にもいくつかの園がこれに続いています。また今まで4つの園から修理や改善のために約7000万円の予算要望が出ていますが、いずれも財政上の理由で全て中止となっています。もちろん最低限の保育環境の整備については別枠で対応がされています。
職員について、定数112人に対して実数72人、欠員40人、臨時職員138人(延べ人数)であり、2/3が臨時職員で保育されています。正規職員の大幅な不足は平成20年より実施されている人件費削減方針による新規不補充政策であり、正規職員の不足を補うための臨時職員は短時間パートが主流です。
障害児の増加については、障害手帳を持った児童が対象であり、公立保育所での受け入れは進んできています。しかし十分な対応をしようとするとやはり保育士の数が足りません。
ある園では人員不足の結果、1歳児クラスを閉鎖した経緯があるそうです。

以上の現状課題を踏まえ、今後厚木市立保育所を順次民営化するための準備が進められています。大きな理由は財政面ですが、一方民間の保育園が財政的に決して裕福な運営をしているわけでもありません。人件費の比較をしてみると、公立保育所職員は平均年齢37.1歳、282,534円/月。一方民間園では平均年齢31.1歳、198,162円/月。また公立保育所の臨時職員は164,330円/月です。担当課は臨時職員の募集をしても集まらないといっていますが、同じ働きをしていてこれほどの賃金格差があることは、労働意欲を高めることに繋がらず、扶養範囲で収める事を選択させているようなものです。子どもたちへの対応の不足にならなければいいと思いますがこれが現実です。

公立保育所の民営化はすでに世の流れとなってきており、民間力の活用の点では妥当と思われます。民営化する事で、行政は一部の重荷を下ろすことになりますが、老朽化した施設の改修に多額の費用が必要であることや、障害児童の利用や子育て支援ニーズ全般に更に柔軟な対応が必要なこと等、課題は多くあります。また民営化に向けて大規模な法人にお任せするだけでなく、地域の力を最大限発揮できる運営が望ましく、地域福祉の拠点としての責任と義務を果たすべく今まで以上に敏感に取り組んでほしいです。

*この委員会は公開・傍聴可能でありホームページ等での案内があるものの探しにくいのが難点です。他にも様々な審議会・委員会が開催されていても見過ごすことも多くあります。市民にとって分かりやすい広報は最も大事なサービスではないでしょうか。